年が明けてから初めて神社や寺院などに参拝する行事を「初詣」と言います。また初参とも言います。
俳句でも季語として歳時記に記載されていますが、これが採用されたのは意外に最近の明治末期、そして俳句として織り込まれるようになったのは、更に遅れて大正時代以降だと言われています。

 さて2020年のコロナ禍の影響で2021年は避けられるようになりましたが、一般には元旦に行う行事となっていました。「昔は年末にお参りして、穢を落とすことが目的だった」と聞くことがありますが、どうやら元々はその家のお父さんなどの家長が家族の安寧を祈るため大晦日の晩から元日の朝にかけて氏神神社に籠る「年籠り」という習慣が相当するようです。そして、この年籠りは大晦日の夜に行われる除夜詣と元日朝の元日詣に分化し、このうちの元日詣が初詣へと展開していると思われます。そして、これが一般に広まったのは、意外に古く、鎌倉時代の治承5(1181)年、将軍 源頼朝が鶴岡若宮に参詣したことがきっかけだという説もあります。

 今でも大晦日の晩から行列を作っての初詣もスタイするですが、実際に境内に入ってのお参りは年を越してからになっています(除夜の鐘を着ける場合は違いますが)、このように年籠りを省いて、神社仏閣に元日詣するだけで初詣が完結することが当たり前になったのは、鎌倉時代からズゥーっと下った明治中期だと言われています。この頃には国内の鉄道網の整備も進み、その事で鉄道会社が神社とキャンペーンをして遠方の有名神社へ初詣することが風習になり、氏神あるいは恵方とは関係のない例えば明治神宮や川崎大師など有名な社寺に参詣することが、むしろ当たり前になっています。ちなみに現在でも、大晦日の晩に一度、明けた元旦にもう一度、氏神様に参拝する風習のある地方があるそうです。こういう初詣は「二年参り」とも呼ぶようです。
 イラストなどを見ると、初詣の風景に鳥居がつきものになっています。でもランキングに成田山新勝寺や川崎大師が常連化しているように初詣で神社・寺院どちらにお参りしても構いません。理屈として考えると、江戸時代までの神仏が習合した形で信仰が一般的だったことの名残とも考えられます。また初詣に「定められた規定」は特に有りません。つまり元旦に行かなければならない!とか、更には元旦の朝だ!とか、またまた昇殿参拝をしなくては!という決まりは特に決まっていないのですね。ちょっと屁理屈ですが、12月31日が最初のお参りならば、それが初詣になるとも言えるのです。ただ正月の三ヶ日に参拝するのを初詣としています。ただ先程書いたコロナ禍の影響で2021年は三ヶ日の祈祷を断っていたり、あるいは分散参拝として制限をしている神社や仏閣も多かったようです。こうなると、やはり一年中、いつでも初詣になり得るということでしょう。更に言えば、私のように三ヶ日にあちこちの神社を行脚していれば、それぞれが初詣になっているとも言えるようです。そして多数の神社仏閣に参詣すれば色々なご利益があるという説もあったりします。これが「○○七福神めぐり」などの誘引になっているのかもしれませんね。
 いずれにしても、年のはじめに背筋を伸ばすような気持ちで氏神様や気になる神社や仏閣にお参りしてみましょう。きっと思いが通じるはずですから!

ただ、この2つの言葉、多くの場面で「どちらを使ってもOK!」ですが、時々使い分けも必要です。
で、こんな感じです。
・どちらでもOKな場面:お宮参り、交通安全などの祈願、結婚式
・初穂料だけを使う場面:お守り・御札などの授与品
・玉串料だけを使う場面:(神式)葬儀