天皇や皇后の墓所を「陵(みささぎ)」と呼びます。他に「天皇陵」や「御陵(ごりょう)」「みはか」などの言い方もありますが、ちょっと詳しい感じ、そして大和言葉としての「みささぎ」には、特別な雰囲気を感じます。
明治天皇以前の陵は京都、奈良、大阪の他、弘文天皇の滋賀、淳仁天皇の兵庫と近畿圏に集中しており、それ以外では配流先で亡くなった崇徳天皇の香川と遷都後の大正天皇、昭和天皇の東京とに分布しています。
実際、私自身は大正天皇の多摩陵(合わせて貞明皇后の多摩東陵)と昭和天皇の武蔵野陵(合わせて香淳皇后の武蔵野東陵)とだけに参拝をしたことがありますが、正に聖域であり、近所の皆さんの憩いの場という2つの異なる雰囲気、そして何とも言えない暖かさを感じたことが強く記憶に残っています。
そして、これらの陵では(例外はあるようですが)「御陵印」を管理事務所で頂く事ができます。
東京の2つの陵は武蔵野陵墓地と呼ばれる御料地にあり、それらを管理している多摩陵墓監区事務所が御料地の入り口に置かれています。
ちょっと緊張はしましたが、お願いをすると特に畏まる雰囲気も必要なく、セルフでの押印が可能でした。
神社での御朱印とは一風違うかもしれませんが、陵を歩くことで日本の歴史を肌で感じることができるかもしれません。