氏子ってなに
神社の片隅にある立て札などに「○○神社 氏子会」と書かれているのに気づいた人は多いと思います。また氏子という言葉はなんとなくでも知っているとは思いますので、今回は簡単におさらいとして。
とても簡単に言えば
氏神を同じくする土地の人達
でしょう。
氏神さまはそもそも、「氏族の神様」で、物部氏の神様や藤原氏の神様などでしたが、現在では住んでいる地域のとなっています。そして、これが組織化されたものが「氏子会」です。
そうなると「私は天照大神が大好きだから神明神社が良いんだけど!」とか、「受験生だから天神さまじゃないと」という方々には「崇敬神社」という考え方があります。氏神様には土地の縛りがありますが、崇敬神社はあくまでもご自身の気持ちの問題ですので、どの神様や神社を対象としても構いません。
さて、神社にもよりますが、氏子さんには大祓や初詣、例祭のお知らせが来るのではないでしょうか?特に氏子会の会員の場合、準備や運営などのボランティア活動のお願いがあると思うので、もしそんな募集があれば、是非、参加を検討して頂きたいところです。特に東京では地域の人口は増えていても、氏子会の会員数が減っているところが珍しくないようです。氏子会はボランティアの他、運営のための氏子会費が求められたりします。実はこういった「サブスクリプション」が神社経営の柱になっているのですね。この基礎的な収入源である氏子会員の減少は神社にとっては痛手になっているのは確実です。そこで転出しても氏子会の会員になれるようにしたりなどの工夫を行ってもいます。
以前、テレビでも取り上げられたのでご記憶の方も多いかもしれませんが、運営が厳しくなったとある神社が境内地の一部にマンション建設を行うことで経営の安定化を図ろうとしました。計画の中で氏子さんたちの大反対もあったのでテレビにも出ていたのですが、結果としてマンションは建ち拝殿などの施設が思い切り綺麗になって、それまで古式ゆかしいというより、薄暗さを感じた境内がとても明るくなってもいます。
どちらが良いか、正解はないと思います。しかし、ただ放置していれば境内の維持が難しくなっていたでしょうし、それが悪循環を起こすことにも繋がりかねなかったと思うのです。
もし機会があれば、面倒臭がらず氏子会入りをちょっとだけでも考えてみませんか?それが難しかったとしてもご自分の氏神様をもう少し大切に考えてみませんか?