目次
宇迦御魂之命
ウカノミタマノミコト
概要
東京では、商売繁盛や財運の神様とされている宇迦之御魂神、表記法は様々ですが「ウカノミタマ」と読むところは共通しているかと思います。
古事記では素戔嗚尊と後妻となる神大市比売との間に生まれた第二子。兄に大歳神を持つ神様と書かれています。特に男女の記載はないのですが、一般に女神と考えられています。
「ウカ」という音には穀物や食物の意味があり、この事からも五穀豊穣の思いが込められた神様となります。伊勢神宮では古くから御倉(みくら)の神として祀られていましたが、ウカノミタマ=稲荷神とされるようになったのは稲荷神として認識されるようになったのは室町時代、吉田兼倶が著した『神名帳頭註』で書かれたのが初出と言われています。
先程書いたように、基本的には女神として認識される宇迦之御魂神ですが、時々、おじいさんの姿で描かれているのを見ることがあります。これは真言宗の総本山 東寺の縁起で稲束を担いだ翁の稲荷明神をウカノミタマと読んだことに始まるようです。ただ、これは近世以降の考え方なので、やはり、女神様と考えるべきだと思います。そして、仏教と習合していた時代には荼枳尼天と習合していましたが、この荼枳尼天=ダーキニーも女神様なのは、少々不思議な一致点ですね。
そして、当然ですが狐自体を宇迦之御魂神やお稲荷様と考えるのは間違いで、あくまで神使様として考えるべきでしょうね。
私見ですが
神社巡りを始めた頃、数、それも小社が多いことや金銭に関するご利益ばかり強調されている気がしていた事、また何となくツンケンした雰囲気を感じていました。もっと簡単に言えば参拝していても気持ちは何となく距離をもっていたように思います。
しかし、廣尾稲荷神社へ何度かお邪魔をしたところから、とても身近に、とても暖かく包み込まれるような感じを覚えるようになりました。財力だけではなく、気持ちが弱くなっているときにも支えてくれる神様だと思っています。
別名、別記法
宇迦能御魂命、倉稲魂神、倉稲魂大神、倉稲魂之命、倉稲魂命、稲荷大神
ご神徳
金運 | 商売繁盛 | 勝負・出世 | 交通安全 | 航海安全 |
旅行安全 | 殖産興業 | 工業 | 農業 | 良縁祈願 |
漁業 | 厄除け | 安産祈願 | 子孫繁栄 | 子育て守護 |
夫婦和合 | 家内安全 | 縁切り | 国家安泰 | 健康 |
長寿 | 学問成就 | 開運招福 | 武運長久 | 火難消除 |
芸能・芸術 | 試験合格 | 方位除け |
祀られている主な神社
京都府 伏見稲荷大社
東京都練馬区 東伏見稲荷神社
神使
関連する神様
素戔嗚尊(父神)