目次
聖観世音菩薩
梵名
アーリヤ・アヴァローキテーシュヴァラ
真言
・オン・アロリキャ・ソワカ
概要
観世音菩薩
由緒
人々を常に「観」ていて救いの声(=「音」)があれば瞬く間に救済すると言う意味がお名前の由来と言われる観音様はお地蔵様と並んで日本で広く親しまれている仏様ですし、大乗仏教の中で重要な仏様とされています。ただ、その存在を地球儀で見てみると、少し違いがあるようです。
観音様は古くサンスクリット語で書かれた経典が存在し、古くから信仰の対象となっていることが判ります。その一方でお地蔵様は漢文で書かれた経典には登場しますが、サンスクリット語やチベット語で書かれたものは見つかっていないそうです。そのことからお地蔵様に対する信仰の篤さは漢文文化圏に偏ると言われています。
また、観音様は女性的な容姿をしていることも多いのですが、梵名のアヴァローキテーシュヴァラは男性名詞なのだそうです。ですが、これも中国に伝わるに連れ、女性の姿に变化して説法すると言われるようになり、次第に無性別化した上、更に媽祖信仰とも結びついて女性化していったとも言われています。
私見ですが
観音様のお姿は、各所の神社仏閣で観ることができます。その中でも、特にゾクッとするのが吉原弁財天にある観音像です。吉原という場所というのもあり、色気のようなものを感じさせつつ、同時に関東大震災で多くの女性が亡くなった跡地でもあり、この観音様は色々な事を訴えかけてくるように見えてきます。ただ、作者等の詳細情報が見つからず。今後、調べたい対象でもあります。
お姿
一面二臂という人間のお姿をした言わば普通の観音様が「聖観音」です。宝冠や首飾りなどを身に付けた華やいだ服装をされています。また持物は左手に蓮華を持つお姿が一般的ですが、他に水瓶を持物する事もあるようです。但し、左手に未開敷の蓮華を胸前に、右手を胸前にたてその花びらを開こうとする胎蔵曼荼羅中台八葉院・蓮華部院のお姿が正統とされているようです。
観世音菩薩は様々なお姿があるため、時に聖観音なのか他の観音像、あるいは菩薩像なのかを区別することが難しいこともありますが、頭髪部の正面に化仏と言われる小像に本地仏の阿弥陀如来があることで観世音菩薩として認識することが出来ます。
守本尊
ご利益など
苦難除去、現世利益、病気平癒、厄除け、開運、極楽往生など
ご本尊としているお寺の例
世田谷山観音寺 世田谷区
清水寺 京都府京都市