軍荼利明王とは

SAT大正蔵図像DB

梵名

アムリタ・クン

真言

・オン・アミリティ・ウン・パッタ

概要

 宝生如来の化身ともいわれ、阿修羅や夜叉などの外敵から人々を守り、様々な障害を取り除くとされています。
胎蔵界曼荼羅で軍荼利明王、金剛界曼荼羅では甘露軍荼利菩薩、金剛軍荼利菩薩、蓮華軍荼利菩薩がおり、三部軍荼利と呼んでいます。このうち、軍荼利明王とされるのは甘露軍荼利菩薩です。
 この甘露軍荼利菩薩は、サンスクリットでアムリタ・クンダリンとなりますが、アムリタは不死の霊薬を、クンダリンは水瓶もしくは、とぐろを巻いた蛇を表しています。
 これら2つの意味について、煩悩や執念深さを現す蛇を軍荼利明王が打破すると理解され、また不死の霊薬からは息災延命のご利益と理解されます。
 五大明王の中で南方守護の役割を担っていて、それを描いた仏画や仏像として造られていますが、軍荼利明王単独で祀られることは珍しいことです。

御由緒

 軍荼利明王の成立は7世紀、陀羅尼集経の中で不動使者と共に記述が為されています。ヒンドゥー教のシャクティ崇拝を取り入れてこれを仏教の尊格としたものという説もあり、「軍荼利」はサンスクリットのクンダリを漢訳、音写した言葉で、元々ヒンドゥー教では夜叉の一種とされる女神でした。これは、非アーリヤ系の不可触民に起源をもっていると言う説もあります。これが中国で性転換が起こった上で日本に伝播し、男尊になったとも言われています。

お姿

 腕は八臂、三鈷印を2つの手で結び、他の腕には斧や武器持っています。顔は一面で三ツ目。とぐろを巻いた蛇を身に纏った姿とされています。

守本尊

ご利益など

煩悩除去、息災延命

ご本尊としているお寺の例
埼玉県飯能市 常楽院