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羅刹天

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梵名

ラークシャサ/ニルリティ

真言

・オン アラキャシャ サヂハタヤ ソワカ

概要

 元は古代インドの鬼神ですが、「羅刹」と言うのは人肉を喰らう恐ろしい鬼の総称で、羅刹天はその鬼神の頭領でした。その鬼神が仏教に帰依すると、逆に凶悪な煩悩を食い尽くす善神として仏法の守護を行い、八方天、そして十二天の一尊として西南方をまもっていらっしゃいます。

由緒

 羅刹には性別があり、性別があり、男性を羅刹娑(らくしゃさ)、女性を羅刹私(らくしゃし)と呼んでいます。そして羅刹は大きく分けて悪魔、無信心、そして人食いの三種があります。
 観音経では、航海中に暴風に遭って羅刹の島に漂着したら、自ずと全員が食い殺されることになりますが、漂着した人の中に一人でも観世音菩薩に祈る者が現れれば羅刹を遠ざけ漂着した全員が無事帰還できる事になる。という話があります。

お姿

 二譬の坐像が多いようです。また片手には刀、逆の手は刀印を結んでいて、鎧を身に着けていることから、護法のためにいつでも戦える姿をしているようです。
 また この羅刹天が羅刹と呼ばれる鬼神の頭領であり、羅刹には男女があると書きましたが、羅刹の多くは鬼として醜悪に描かれる事が多く、地獄の獄卒として人を虐げる姿が見られます。一方で女性の羅刹はとても美しく描かれます。そして、その美しさで人を惑わせ食らってしまうなどと言われています。

守本尊

なし

ご本尊としているお寺の例

 曼荼羅での一尊として描かれることが多く、単独でお祀りされている例は少ないようです。

ご利益など

延寿、災難除去、病気平癒