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大麻止乃豆乃天神社
式内社・大麻止乃豆乃天神社の論社
御由緒
果たして、何も知らずに、突然この社号を書かれて、それを読める人っているんだろうか?と思う難読神社、それが「おおまとのつのてんじんしゃ」です。
同じ稲城にあって少彦名命を祀る穴澤天神社と同じように、天神社とは言え菅原道真公が祭神ではなく、こちらは櫛真智命がご祭神とされています。
のどかな南多摩駅から歩くこと8分の小高い丘の上にある小さな神社ですが、その延喜式神名帳の「武蔵国多摩郡 大麻止乃豆乃天神社」が、この大麻止乃豆乃天神社だと比定されてもいる、おそらくはとても古い神社なのです。
ただし、この比定は青梅の御嶽神社とも言われ、論社とされています。
さてそれはさておき、この神社の雰囲気は少し不思議です。まずは境内に続く長く急な階段は両側が近隣寺院の墓地になっています。そのため、ちょっと分かりづらいのですね。その階段を上がっていくと、沢山の幟が目に入ってきます。家内安全など手書きの願が書かれていたりして、近隣、稲城市大丸の皆さんが親しみを込めて奉納している様子が、この壁のようにも見える白い幟から直ぐに理解できるのです。
あちこちのサイトでは「小さな神社」と書かれていますが、この時点で私の中での「小さな神社基準」を遥かに凌駕する規模です。階段を登りきると、たしかに拝殿こそ大きくはないものの、数多くの境内社と振り返って見る幟によって決して広くはない境内に迫力のようなものを醸し出しているようです。
この稲城市大丸。「大きく丸い平地」を意味しているそうで、古代から多摩川の渡河点の一つだったようです。また近隣の普門禅庵前にある低地は古く「イリガタ」と呼ばれ、であり、天神山と神社のある城山に挟まれた古多摩川の潟湖でした。このため、大麻止乃豆乃天神社の「豆(つ)」は、多摩川の「津」つまり船着き場を意味しているという解釈もあり、奥多摩の山中にあるもう一つの論社との比較では有利な解釈になるのかもしれません。
お気に入り度
★★★★
雰囲気
★★★★
アクセス(駅近、駐車場など)
★★
神社概要
【御祭神】 櫛真智命
【社殿】 流造
【鎮座地】 東京都稲城市大丸847
【アクセス】 JR南武線 南多摩駅から徒歩8分
【創建】 不詳
【社格】式内社(小)論社、旧郷社
【境内社】稲荷社(2社)、神明神社、津島神社、白山神社、秋葉神社
【例祭】 10月第1土曜日の翌日曜日
【氏子】
【ご朱印】 あり
※ 中野区・神明氷川神社にて拝受可
【ご朱印帳】
【HP】
【SNS】 なし