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「権現」って何?

御祭神を見ていると「○○権現」となっていて、記紀などに出てくる神様とはちょっと違うような神様が祀られているケースが少なくありません。
実際、秋葉権現、愛宕神社なら愛宕権現、東照宮の東照権現に高尾山だと飯綱権現がいらっしゃいます。この中で、東照宮の東照権現は「徳川家康公」で勅諡号として家康の死後、後水尾天皇から送られた神号です。が、他の権現様、ちょっと分かりにくいのです。

仏教と神道の交わり

一つは字の通り…と言ってもアレ、なのですが「権」として「現」なのです。「わかんねぇよ」と言われますよね。つまり「権(仮)」の「現(姿)」で仏様が神様の姿を使っている本地垂迹思想にある考え方です。
この意味で知られているのは「春日権現」ですが、一方で明治になってからの廃仏毀釈で、本地仏の影響は廃止されています。
同様に仏教の影響を受け「明神」と号されている神様もいますね。

人や山を権現としているケース

さて、もう一つは先程の徳川家康、あるいは将門権現のように人物を大正とした場合や白山権現・羽黒権現のように山岳信仰に結びつくケースが知られています。また同様のものとして今では「八王子神社」として祀られている八王子権現も山岳信仰、そして天台宗などの影響で権現とされていました。

お寺から神社へ

さて、少し廃仏毀釈に戻りますが、本地垂迹思想で現に当たる神様が分かっていれば、その神様が祭神として明確にされ仏教要素が消された一方で、はっきりしない場合がありました。こういった時にはどうなったのか?そうすると記紀にでてくる神様を祭神とした事が多かったようです。その影響と言われているのが全国の妙見神社です。
これらの神社は、江戸時代には妙見菩薩を本尊とするお寺だったようですが、明治に入り天之御中主神を祭神とする神社へと形を変えています。