歓喜天

梵名

ガナパティ

真言

・オン キリ(キリク) ギャク ウン ソワカ

概要

 ヒンドゥー教では仏道の修行者を誘惑する魔物ガナパティあるいはガネーシャ、魔性の集団であるヴィナーヤカの王とされています。仏教に取り入れられるに伴い、仏教に帰依して障害・困難を排し仏法を護る神となっています。

私見ですが

 Googleで「歓喜天」と検索すると「怖い」という関連語が出る仏様です。東京では待乳山聖天が代表的な寺院ですが、確かに雨や曇天の日に参拝すると独特の深く濃い空気感に気圧される感じがあります。
 そしてご本堂に上がると、ほぼいつでも「ガチ」で参拝されている方が必ずいらっしゃって、それも気圧される要素です。が、実際に参拝をし、また浴油祈祷でお守りを頂いている身からすると(けっしてガチな感じで参拝できていませんが)、実はとても優しい仏様です。
 とあるお坊さんがYoutubeの動画で「象が象使いにはなつくように」と説明されていましたが、実際に懐に入った人には優しく暖かく守ってくれるように思います。それに本当に怖い存在なら、御本尊としてお祭りする寺院があるはずないし、お守りや御札が頒布されるはずがありませんよね。 

由緒

 天部でも特にミステリアスな感のある「聖天 歓喜天」様。一般に知られるお姿は象の頭を持つ男性神と、もう一つは頭は同じく象ですが男女一対で抱擁し合うアダルトなお姿があります。
 どうやら多くのお寺では秘仏とされているようですが、それもちょっとミステリアスな雰囲気を高めているのかもしれません。
 ご利益にも書いたように、仏様としては珍しいくらいに現世利益が満載です。これは歓喜天様のポリシーとして人の煩悩は尽きることがないので、寧ろ煩悩を満たすことで悟りに近づけるのではないかということだそうです。
 
 さて、そもそもですが、ガネーシャ(毘那夜迦王)は、ヒンドゥー教ではシヴァ神の子として産まれました。頭は象、身体は人という姿で非常に粗暴な性格で人々に危害を与えていたのです。ここに現れたのが慈悲深い十一面観世音菩薩です。ガネーシャと同様、象の頭、人の身体の女天(ビナ ヤカ)に姿を変え、ガネーシャを仏教に帰依することを誓わせたそうです。そして、和合・合体した姿が男女神の包容した姿で、女性は十一面観音、男性がガネーシャということになります。こうして、ガネーシャは善神となり、二天一体の像を歓喜天・聖天と呼ぶようになりました。
 待乳山聖天でもそうですが、歓喜天様をご本尊としている寺院では、御本尊が秘仏とされていること、また装飾などに大根と巾着が描かれている共通点があるようです。これは、大根が身体強健、良縁成就、夫婦和合、一家和合の加護を象徴しており、また巾着は財宝を象徴しているそうです。待乳山聖天ではお供え用の大根が寺務所にて販売されています。
 そして、もう一つ、特徴的なのが「浴油祈祷」です。詳しくは下記にある待乳山聖天のサイトでの説明をお読み頂きたいのですが、7日間のご祈祷後、御札かお守りを頂けます。これも詳しく待乳山聖天サイトで書かれていますが、家の中に御札をお祀りする適切な場所があればよいのですが、無ければお守り頂いて身につけるようにするそうです。普段のご祈祷などでは30分もあれば申し込みから御札の受領まで終わってしまいそうですが、7日間と言う期間(もちろん、祈祷を受ける人が無理をしてまで通う必要はありません)からして、ちょっと凄そうな気がしてきます。

お姿

 象の頭を持つ女天と男天が抱擁し一対とされるお姿の他、単身の像や多臂のお姿など、一定ではありません。

守本尊

なし

ご本尊としているお寺の例

京都府京都市 山科聖天 双林院
東京都台東区 待乳山聖天

ご利益など

健康、良縁成就、夫婦和合、一家和合、財宝、商売繁盛、除災招福、現世利益